2009年10月31日土曜日

歌劇「カルメン」

今日はなんとなく気が向いたので歌劇「カルメン」のあらすじ紹介を・・・

舞台は1820年頃、スペインのセビーリャ。
まずは幕前に景気よく始まる前奏曲。これがよく耳にする「闘牛士」です。で、その後すぐに不吉を予感させるトレモロに乗って”運命の動機”(と呼ばれているらしいです。)が始まります。(これが「前奏曲」)
この「前奏曲」のイメージだけでなんとなく悲劇の香りがしてきます。

さて、物語は純朴な衛兵伍長ドン・ホセがたばこ工場で働くカルメンに心を奪われてしまうところから始まります。
このドン・ホセ、実は故郷にかわいい婚約者がいて、訪ねてきていたその婚約者ミカエラとついさっきまで仲良く故郷の話や母親の話をしていたのに、カルメンの誘惑に心を揺らしてしまうという困ったちゃんです。
この時広場にいた男たちにカルメンが歌ったのが「ハバネラ」です。この彼女の歌で男たちはすっかりカルメンのとりこになっています。もちろんドン・ホセも。
で、この後カルメンは喧嘩騒ぎをおこして捕まるのですが、うまくドン・ホセを味方にして逃げます。
この時カルメンがドン・ホセに恋しい気持ちを伝えたのが「セギディーリャ」です。(今回は演奏しませんが。)カルメンが逃げて1幕は終わります。

2幕への間奏曲は「竜騎兵の歌」。ちょっと暗さが感じられます。
カルメンを逃がしたドン・ホセは、当然失態のため罰を受けますが、懲りずに待ち合わせの酒場に向かいます。
その酒場ではカルメンたちがみんなで楽しく歌い踊っています。(「ボヘミアの踊り(ジプシーの歌)」)
そこへ登場したのが花形闘牛士エスカミーリョ。「闘牛士の歌」を歌いながら勝利を祝い、カルメンに求愛します。
でも実はカルメンは本当にドン・ホセのことが好きになっていたらしく(逃げるためだけじゃなかったのね。)、エスカミーリョをかわし、ドン・ホセを待ちます。
やっと現れたドン・ホセに、カルメンは「あなたのために踊るわ。」と歌い踊り始めます。
そこで二人で仲良くしていたら平和なのに、「帰営のラッパが聞こえた」と早々に帰ろうとするドン・ホセに、カルメンは拗ねて怒ります。(女心のわからない男です;)
そのカルメンをなだめるように愛をうったえるドン・ホセは「花の歌」を歌います。
そこへ無粋にやってくる上司(カルメンを狙っています。)とドン・ホセは喧嘩になって、軍を辞めることになってしまいます。カルメンにとってはラッキーな事件で、ドン・ホセを仲間(密輸団の)にすることに成功しました。
ここで幕です。

第3幕への「間奏曲」は、ハープの伴奏に乗せたフルートのソロから始まるあれです。
第3幕ではドン・ホセはカルメンと一緒に密輸団の一員として山中にいます。
ずっと一緒にいられて幸せなはずなのに、ドン・ホセは母を裏切っていることに悩みます。
カルメンもいつの間にか愛情が冷めてきて、エスカミーリョに惹かれていきます。
ドン・ホセとエスカミーリョは決闘をしますが、母親の危篤を知らせにきた婚約者ミカエラと一緒にドン・ホセはいったん故郷に帰ります。

第4幕への間奏曲が「アラゴネーズ」、スペイン!って感じの曲です。
さて舞台は闘牛場の前です。
アラゴネーズの後、闘牛士たちが列を作ってやってきます。
エスカミーリョも正装してやって来て、受け取った花束をカルメンに渡して愛を誓います。
そして皆が闘牛場に入って行った後、一人になったカルメンにドン・ホセが近づきます。
ドン・ホセはカルメンに愛を訴えますが、カルメンはあくまで拒み、ドン・ホセからもらった指輪を投げつけます。(まだ持っていたとは・・・)
そしてついに・・・ドン・ホセはカルメンを刺し殺してしまいます。  ー幕ー

なんだか切ない話です。
きっとミカエラはず~っとドン・ホセの帰りを待っているんだろうなー。
カルメンと出会ったばかりにドン・ホセは仕事もプライドも故郷も・・・ついには愛しい人までも失ってしまったんですよね。これからどうするんだろう?(大きなお世話ですね。)
それでも彼女と一緒に過ごせたことは幸せだったのかな。(そう思いたいです。)

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